犬・猫も「元気なうち」から定期健診|動物病院が見直したい健康診断の予約・再来院導線

犬・猫の健康診断は、症状が現れる前から健康状態を把握し、その後の変化を確認する機会です。しかし、飼い主が必要性を理解していても、「元気そうだから大丈夫」「受診するきっかけがない」「動物病院へ連れて行くのが大変」といった理由から、予約に至らない場合があります。

こうした中、ロイヤルカナン ジャポン合同会社は2026年10月8日、犬と猫の健康寿命を考える「ヘルシーエイジング プレスセミナー」を開催しました。同月1日からは「5歳からの健康チェックキャンペーン2026」も実施し、元気なうちから定期健診を受ける大切さを発信しています。

動物病院には健診の必要性を伝えるとともに、飼い主が受診を決めたとき、迷わず予約できる環境を整えることが求められます。

本記事では、こうした動向を踏まえ、動物病院が見直したい健診メニューの設定、来院前の案内、Web問診、予約リマインド、再来院を促す仕組みについて解説します。

この記事のポイント

・健康なときから定期健診を受けることで、健康状態の変化を把握しやすくなります。
・一般診療とは別に健診メニューを設けると、飼い主が予約内容を選びやすくなります。
・検査内容・料金・所要時間・来院前の注意事項を予約ページに明示します。
・Web問診とリマインド通知を活用し、当日の確認作業や準備不足を減らします。
・健診後は、獣医師が示した次回の受診時期に合わせて案内します。

犬・猫も「元気なうち」から定期健診へ

ロイヤルカナンが掲げる「ヘルシーエイジング」は、犬と猫が健康で、その子らしく過ごせる時間をできるだけ長く保つという考え方です。早い段階から健康状態を把握し、変化に応じてケアを見直すことを重視しています。

同セミナーでは、成犬・成猫になったら少なくとも年1回、中齢期以降は6カ月に1回を目安に健康診断を受けることが推奨されました。

ただし、適切な受診頻度や検査内容は、年齢、品種、健康状態、既往歴などによって異なります。動物病院では一律の目安を示すだけでなく、獣医師の判断に基づいて個別に案内する必要があります。

「5歳からの健康チェックキャンペーン2026」が実施中

ロイヤルカナンは、2026年10月1日から12月15日まで「5歳からの健康チェックキャンペーン2026」を実施しています。

項目内容
キャンペーン5歳からの健康チェックキャンペーン2026
健康診断受診期間2026年10月1日~12月15日
対象期間中に全国の動物病院で健康診断を受けた5歳以上の犬・猫の飼い主
目的健康診断を受けるきっかけをつくり、健康なうちから状態を確認する習慣を広げる

「5歳」は受診を考えるきっかけであり、それまで健診が不要という意味ではありません。年齢にかかわらず、その子の状態に応じた健康管理が大切です。

動物病院にとっても、飼い主が健診を検討する時期に合わせ、受付方法や予約案内を見直す好機といえます。

健康診断を受けるまでには複数のハードルがある

健診を受ける意義を理解していても、予約をためらう飼い主はいます。

ロイヤルカナンは、受診のハードルとして「きっかけの不足」「来院への心理的な負担」「費用や時間の負担」などを挙げています。特に猫は外出に慣れていない場合もあり、通院時のストレスが飼い主の不安につながります。

飼い主が感じやすいハードル動物病院側で見直せるポイント
健康なので受診のきっかけがない定期健診の時期をメールやLINEなどで案内する
どの健康診断を選べばよいかわからない健診メニュー・対象・検査内容を整理する
料金がわからない料金や追加検査の考え方を事前に案内する
どのくらい時間がかかるかわからない所要時間や預かりの有無を明記する
来院前の準備がわからない食事や持ち物などの注意事項を事前通知する
予約のために電話する時間がないWebやLINEから予約できる導線を用意する

そのため、受診の必要性を伝えるだけでなく、予約方法や当日の流れを具体的に示すことが重要です。

健康診断の予約・再来院導線を整える6つのポイント

1.一般診療と健康診断の予約メニューを分ける

はじめに、予約サイトのメニュー構成を確認します。

一般診療、再診、予防接種、健康診断を「診察予約」というひとつの項目で受け付けていると、飼い主は選択に迷うことがあります。

例えば、予約目的に応じて次のように分類します。

  • 初診
  • 再診
  • 健康診断
  • 予防接種
  • 予防薬相談

健診コースが複数ある場合は、基本健診、血液検査を含むコース、画像検査を含むコースなどに分ける方法もあります。

対象年齢や実施条件は病院によって異なるため、メニュー名だけでなく、検査項目や料金、所要時間も明記します。

2.検査内容・料金・所要時間を予約前に明示する

健診を予約する際、飼い主は検査内容、料金、所要時間などを確認します。

予約ページには、次の情報を掲載します。

  • 対象となる犬・猫
  • 主な検査内容
  • 料金または料金の目安
  • 所要時間
  • 当日中に終了するか、預かりが必要か
  • 追加検査が必要になった場合の対応
  • 検査結果の説明方法

複数のコースがある場合は、検査項目や料金の違いを比較表にまとめると、飼い主が選択しやすくなります。

どのコースを選べばよいかわからない飼い主に向けて、事前の相談窓口も案内します。

3.健康診断専用の予約枠を設計する

健康診断では、一般診療とは必要な時間や設備、スタッフの配置が異なる場合があります。

検査内容に応じた専用枠を設けることで、一般診療との時間的な重複を抑え、検査機器やスタッフの稼働を調整しやすくなります。

予約枠を設定する際は、以下を確認します。

  • 1件あたりの標準的な所要時間
  • 検査機器を利用できる時間
  • 獣医師・愛玩動物看護師などの配置
  • 検体採取や画像検査に必要な時間
  • 結果説明に必要な時間
  • 預かり・迎えが発生する場合の対応時間

コースごとに所要時間を設定すれば、必要な検査時間を確保しながら予約状況を管理できます。

4.Web問診で来院前に必要な情報を確認する

予約時にWeb問診を実施すれば、健診に必要な情報を来院前に収集できます。

確認項目の例は、次のとおりです。

  • 犬・猫の名前
  • 年齢
  • 犬種・猫種
  • 体重
  • 初診・再診
  • 前回の健康診断時期
  • 現在気になっていること
  • 既往歴
  • 服薬の有無
  • 希望する健診コース

事前に回答を確認することで、受付での聞き取りや当日の検査準備を効率化できます。

なお、Web問診は診断の代わりにはなりません。入力内容を参考にしつつ、診察や検査の必要性は獣医師が判断します。

Web問診の運用については、動物病院の予約管理をQ&Aで解決!|業務効率化と飼い主の顧客満足度向上を高める15の実践策でも解説しています。

5.絶食・持ち物などの来院前案内を統一する

検査内容によっては、食事、飲水、服薬、便・尿の持参などに関する事前案内が必要です。

注意事項が伝わっていないと、予定した検査を当日に実施できず、再来院が必要になることもあります。

予約ページや予約完了通知には、次の情報をわかりやすく記載します。

  • 来院時間
  • 食事・飲水に関する注意事項
  • 服薬中の薬の取り扱い
  • 便・尿などの持参物
  • 診察券や過去の検査結果などの持ち物
  • 預かりの有無
  • 迎えの予定時間
  • 当日に体調変化があった場合の連絡方法

絶食や服薬については飼い主が自己判断しないよう、獣医師の指示に従う旨を明記します。

6.健診後に「次回」を案内する

定期健診は、継続して健康状態を確認することに意味があります。

結果説明の際に、次の受診時期や経過観察の必要性を飼い主と共有します。

次回の時期が近づいたらメールやLINEなどで案内し、受診を思い出してもらう仕組みを整えます。

案内のタイミングは、年齢や前回の検査結果を踏まえ、獣医師が示した目安に合わせて設定します。

猫の健康診断では来院そのものへの負担にも配慮する

猫の場合は、移動や診察時のストレスが受診を妨げる要因になります。ロイヤルカナンのセミナーでも、こうした負担への配慮が取り上げられました。

猫の健診予約ページには、来院方法や待合室での対応など、自院の取り組みを記載します。

例えば、猫専用の診療時間、犬と分けた待合スペース、キャリーケースの利用方法など、実際に行っている配慮を紹介します。

さらに、移動や待合時の注意事項を知らせることで、飼い主が当日の流れをイメージしやすくなります。

健康診断の予約・再来院管理に「RESERVA 動物病院」

画像引用元:RESERVA 動物病院

RESERVA 動物病院は、診療、予防接種、健康診断などの予約受付と患者管理に対応したシステムです。Web・LINE予約、問診票、リマインド通知、メール配信などの機能を組み合わせ、受付業務と継続来院の案内を効率化します。

RESERVAの無料アカウント作成

健康診断をカテゴリ・メニューでわかりやすく整理

カテゴリ設定では、「一般診療」「健康診断」など、予約目的に応じてメニューを分類できます。健診コースが複数ある場合にも、目的の項目を探しやすくなります。

Web問診で健診前の情報を確認

「問診票カスタマイズ」では、年齢、既往歴、服薬の有無、気になる症状など、来院前に把握したい質問を設定できます。

回答を事前に確認できるため、受付や検査の準備に役立ちます。入力の負担を増やさないよう、質問は必要な項目に絞ります。

リマインドで健康診断の予約忘れを防ぐ

予約リマインドメールでは、予約者に来院前の確認通知を送れます。通知文に健診の注意事項を含めれば、予約日時とあわせて事前準備を確認してもらえます。

患者情報と来院履歴を継続して管理

患者管理・台帳では、予約者や患者の情報をまとめて管理できます。予約履歴を確認し、過去の利用状況に応じた絞り込みも可能です。

健診を受けた飼い主を把握し、次回の案内対象を整理する際にも役立ちます。

メール・LINEで次回健診を案内

メルマガ・DM配信では、予約情報などをもとに配信対象を絞り、過去に健診を受けた飼い主へ次回の受診時期を知らせるといった使い方が可能です。

また、LINE連携を利用すると、予約確定やキャンセル、リマインドなどをLINEで通知できます。

LINE予約を再来院へつなげる具体的な方法は、動物病院でLINE予約を活用するメリット|再来院につなげる予約導線の作り方でも詳しく紹介しています。

健康診断の予約・再来院管理を効率化する「RESERVA 動物病院」を詳しく見る

健康診断予約の見直しチェックリスト

  • 一般診療と健康診断の予約メニューを区別している
  • コースごとの検査内容・料金・所要時間を確認できる
  • 健診専用の予約枠や必要なスタッフを確保している
  • Web問診で来院前に必要な情報を収集できる
  • 食事・服薬・持ち物などの注意事項を案内している
  • 予約日前にリマインドを送信できる
  • 結果説明時に次回の受診目安を伝えている
  • 過去の健診利用者を確認し、適切な時期に再案内できる
  • 体調変化がある場合は、定期健診を待たず相談するよう伝えている

よくある質問

犬・猫の健康診断は何歳から受ければよいですか?

健康診断を始める適切な時期は、年齢や健康状態によって異なります。「5歳からの健康チェックキャンペーン2026」の対象年齢は、5歳になるまで健診が不要という意味ではありません。年齢や健康状態に応じて、獣医師に相談してください。

健康診断の前に食事や薬を控える必要はありますか?

食事や飲水、服薬に関する指示は検査内容と健康状態によって異なります。飼い主の判断で中止せず、予約した動物病院の案内や獣医師の指示を確認してください。

健診の予約日より前に体調が変化した場合はどうすればよいですか?

食欲や活動量の低下など、いつもと異なる様子が見られた場合は、定期健診まで待たずに動物病院へ相談してください。症状に応じて、通常診療への切り替えなどを判断してもらうことが大切です。

まとめ

健康診断の受診を促すには、啓発だけでなく、飼い主が実際に予約しやすい仕組みが欠かせません。

まずは、健診メニューの表示内容や予約枠、事前通知を確認し、問い合わせが集中しやすい項目から改善します。

そのうえで、診療後に次回の目安を伝え、必要な時期に案内を届ける運用を定着させることが、継続的な健康管理につながります。

「RESERVA 動物病院」は、健診予約と事前問診、来院前通知、患者管理を一元化する選択肢のひとつです。院内の受付体制に合わせて各機能を活用し、継続受診を支える環境づくりに役立てられます。

参考情報

矢印 Facebook X